ルギアの心6

6章 再会?



光を放ち、ワープしたライとフラム。
・・・、
「ん・・・?ここは?」
フラムが目を覚ます。
「起きたか、目の前に注目」
ライが言う。目の前には大きな島がみえる。そう、グルリル村だ。快晴だった空は今は灰色の雲におおわれている。北に近い港には大型の軍艦が何隻も停泊している。さらに北の方角では黒煙が上がっている。国境だ。 ワープにより予定していた時間よりも物凄く早く着く事が出来た。しかし、強大なパワーを使ったのか、ライは半分ぐったりしている。
・・・、ここでフラムは見覚えのある船が停泊しているのに気付いた。そう、旅行で乗った大型客船だ。少し右に傾斜していた。フラムが海に投げ出された後、すざましい波の影響でスクリュー・シャフトが4本とも外れ、舵も大破、漂流状態に陥っていた。しかし、2日後、奇跡的にシルフ軍巡視船がこれを発見、ブイで位置をマーキングし、他の巡視船を呼びここまで引っ張ってきた。重傷者0、軽傷者8名、という最少のけが人しかでなかったが・・・、行方不明者1名、フラムだ。クルック先生はショックで病に倒れた。もちろんガラド達もショックで何も言えない状況だ。リクスは「フラムの帰りを待つ!」と全生徒に言っていたが、救助率は0に近い。みんなは諦めていた。
「いきなりの上陸で大丈夫か?心配だが?」
ライは困っていた。
「大丈夫だよ。色々とありがとう!」
フラムは笑いながらライの頭を叩く。フラムは通学路に使っていた道を思い出しそこの近くの海岸におろしてくれと頼んだ。ライはうなずき、海岸へと向かった。
「着いたぞ!」
ライが声を張り上げる。
「ありがとう!久々の故郷だぁ!!」
笑顔で叫ぶ。
「気をつけろよ。なんだか村の様子も変わってるしな。俺がここにいると目立つから、もう行くぜ?」
ライはフラムにそう言うと、海に戻ろうとした。
「また会おうね!ライ君!!」
フラムは手を振る。
「いつかな・・・・。その時はお前もだいぶ成長してるだろう。楽しみだな」
ライはそう言うと、海へと潜って行った。

・・・、

さてさて、フラムは久々の通学路を歩いていた。島でかなりすごしたし、帰るのにも4日かかった。どうという事でもないが・・・。しかし1ヶ月近く帰ってない。皆は何をしているのか? フラムは近所を歩く、まもなく自宅だ。並んでいるいる家1つ1つにシルフの国旗が掲げられたいる。フラムの家の玄関前にも取り付けられていたが、国旗よりも目立ったのがお供え物だ。死んでしまった事になっているから仕方ない。沢山の花束やお菓子、雑誌、手紙、飲み物、そして線香・・・、ん?誰だ酒なんて置いたの?帰還早々警察署はゴメンだ。とにかくドアの前に置かれているのでまずはどかす。ある程度どかし、ポストに沢山入っている新聞や広告をとる。新聞を脇に挟み、広告を読む。
「志願兵募集か・・・・。」
広告はそれについての事ばかり。人出不足なのだ。とりあえず家に入ろうと、ドアノブに手をかけようとした時、後ろでドサッと何かが落ちた音がした。フラムがビクッとして振り返る。

・・・、

「え・・っ、ちょっ、なにっ、えええええええ!!?なんでぇ?!」
ガラドだ。かえの花束を持ってきたら丁度このありさま。驚くしかない、1ヶ月も行方不明になっていたフラムが目の前にいるのだ。

「あ、お久しぶり!ガラド!」
のんきに喋るフラム。



どうなるのか・・・。